PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2002年度以降2007年度(2007年11月末登録分)までに、「ガステーブルのグリルで魚を焼いたら、30cmの炎が上がり、消火器で消した」など、ガステーブルのグリルから火が出たという事故が計26件寄せられている。
各地の消防局などではグリル火災の未然防止のために注意喚起を行っているが、グリル火災の事故事例は跡を絶たない。そこで、現在購入可能なガステーブルにおいても同様なグリル火災が起こり得るのかテストを行い検証するとともに、グリル火災防止のための安全対策や効果について調べることとした。
なお、PIO-NETには「IHクッキングヒーターのグリルで魚を焼き、できあがり具合を見ようと、前の蓋を開けたところ、火が前に出た」という事故事例が1件寄せられていたことから、IHクッキングヒーターについては参考テストを行った。
今回は、グリル調理時の安全機能に着目し、安全機能のないもの1銘柄、タイマーによる自動消火機能を持つもの1銘柄、タイマーによる自動消火機能及び異常過熱時自動消火機能を持つもの1銘柄、計3銘柄をテスト対象とした。なお、IHクッキングヒーター1銘柄は参考テストに用いた。
主なテスト結果等
1.事故の内容
PIO-NETには、2002年度以降2007年度(2007年11月末登録分)までに、ガステーブルのグリルから火が出たという事故が計26件寄せられている。そのうち、使用者側の不注意が事故原因と思われる事故事例が2件あった(注)。
(独)製品評価技術基盤機構で公表している事故情報検索システムを利用して、ガステーブルのグリル火災に関する事故を検索したところ、2002年度以降2006年度(2007年11月末検索分)までに事故が85件寄せられていた(注)。
(注)
PIO-NETや(独)製品評価技術基盤機構ホームページ上での検索・集計機能では、ガステーブルの事故事例の中から、グリルから火が出たという事故事例のみを抽出することはできないため、今回に限って、ガステーブルの事故事例の中から該当する事故事例を1事例ずつ精査・選別し、集計したものである。
2.グリル火災の再現テスト
取扱説明書通りの使用方法では受け皿の油かす等に火はつかず、グリルから火が出ることはなかった。
自動消火機能が付いていないガステーブルでは、油かす等で汚れたままのグリルで長時間の調理をするとグリルから火が出た(写真1)。
自動消火機能が付いているガステーブルでは、調理開始から一定時間経過後にタイマーで自動消火したり、異常過熱時に自動消火するセンサーが作動し、受け皿の油かす等には火がつかず、グリルから火は出なかった。
3.グリル火災の未然防止に関する注意表示
取扱説明書にはグリル火災を未然に防止するための注意表示が記載されていたが、本体にもわかりやすく表示することが必要と思われる。
4.参考
IHクッキングヒーターでは、長時間調理を続けた後にグリルの扉を開けると、受け皿の油かす等に火がつき、グリルから火が出た(写真2)。今回、グリルから火が出ることは再現したが、同様な事故事例は他に寄せられておらず、また、今回のテスト方法が極めて稀なケースを再現しているため、同様な事故が起こる可能性は高くないと思われるが、ガステーブルのグリル火災と同様に注意が必要である。
写真1 ガステーブルの奥の排気口から炎が出ている様子

写真2 (参考)IHクッキングヒーターのグリルから火が出た直後の様子(長時間調理後)

消費者へのアドバイス
グリル火災を防止するためには調理中にその場を離れないなど、取扱説明書に書いてある使用方法を守って使う。
グリル内をこまめに手入れし、油かす等の可燃物を取り除く。
購入の際は、より安全なタイマーによる自動消火機能や、異常過熱時の自動消火機能を持つものを選ぶ。
業界への要望
グリルの手入れを怠ったり、調理中にその場を離れたりすると、グリル火災の危険性があることを消費者に周知することを要望する。
グリルへの自動消火機能などの安全装置の全面的導入について検討するよう要望する。
要望先
社団法人 日本ガス石油機器工業会
情報提供先
内閣府 国民生活局 消費者調整課
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
総務省 消防庁 予防課
社団法人 日本電機工業会
動画があります。
この情報は、被害を未然に防止することを目的に提供しているものです。
FC2 Blog Ranking







